司馬遼太郎さん、2冊目。
一応、鎌倉に住んでいるんですが、心は我が故郷・高知(土佐)にあり!
とは恥ずかしくていえませんが、そんな気持ちは持ち合わせております。この「戦雲の夢」は、長蘇我部盛親(ちょうそかべもりちか)を題材にした物語です。長蘇我部家は、土佐二十二万石を収めていて、山内一豊が来る前の太守です。
有名なのは、ゲームとかにも出てくる元親(もとちか)ですね。戦国時代に四国を掌握し、かなり強かったとか。この物語の主人公・盛親は元親の息子です。
一応、史実の流れで進んでいくので、「この先どうなるか」というのは分かったうえで、その時の盛親の心情やら何やらがメインとなります。
いやー、かなり面白かったです。★5つでもいいくらいですが、地元という思い入れもありそうなので4つ。
実際にどうだったかは分かりませんが、太守(や戦場での大将)である自分と、一人の武士としての自分の間で揺らぐ盛親がかなり魅力的ですね。
脇をかためる登場人物も、いい味出てます。
いろいろ歴史のifを考えると面白い。
盛親には参謀がいなかった。ここに直江兼続がいたら(んなことはありえんけど)、どうなったのか。なんて考えてみたり、勝手な想像で盛り上がってしまいました。ここで言う直江兼続は、藤沢周平さんの「密謀」に出てくる直江兼続のイメージですが。一つ一つの局面における判断はともかく、戦とは運ですな。
ん~、これは面白かった。
そろそろ大作を読むべき時がきたのか・・。
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