始祖鳥記。飯嶋和一さんの作品は、黄金旅風を読んで以来の2作目。
黄金旅風と同じような路線の作品です(結構テキトウに分類すると)。
ただ、鳥のように空を飛んで見たかった。それだけの男。
しかし、それだけの男を物語にしても面白くない(実在の人物らしいです)。この、「飛びたかっただけの男」の行動によって、人は何かを思い、行動をする。
人に良い影響を与える人は、自分が意図していなくてもそうなってしまう。稀に居ますね、こんな感じの人。逆に言うと、意図して人に影響を与えようとすると、けっこうな確率で失敗してしまったりする・・そんな人もたまにいます。
作中では、空を飛んだだけの男のおかげで、悪政を正そうとする人が行動を起こし、大きな事を成し遂げたりします。話の広がり方が面白く、「鳥人間のバカ話」で終わらないところがかなり面白かった。
飯嶋和一さんの本は他にも買ってあるので、次を読むのが楽しみ。といっても、すぐ次を読むわけではないけど・・。
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