久しぶりの浅田次郎さんです(このブログでは初)。大満足の大作。
最初、「シェラザード」と思っていました。特に意味は無いですが。
現代の部分と、過去の部分を行き来(といっても過去は回想ということになっていますが)しながら物語が進みます。そのわりには、読んでて混乱することもなく、グイグイ引き込まれます。たまに、私の悪い癖?で登場人物が誰か分からなくなってしまい、「誰だ?コイツ・・」なんてことになって読み返しましたが・・。
戦中、病院船として徴用された豪華客船・弥勒丸(実際の船名は別)の運命と、弥勒丸と運命を共にした乗員の物語です。最後の方は、浅田さんの「ここ、泣くとこでっせ~」という声が(といっても、関西弁かどうかは知らん)聞こえてきそうなくらい、グッっときます。
しかし、私はこらえた。電車の中だ。
よくやった、我が涙腺。
まぁ、正直なところを言うと、現代の部分は必要なかったような気もする。60年たった今でも・・というのも重要なんだとは思いますが、それがなければもっと短かったと思うと。
しかし、それを差し置いても(それがあるから手に取りやすいのかもしれないし)、★は5つ。言うことなし、っていろいろ言ってますが。
蒼穹の昴、はやく読まねば。
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