「隠し剣 鬼の爪」も収録されている短編集。藤沢周平デビュー後、2作目はコレ。
奄美大島から沖縄へ行くフェリーは、早朝に到着する予定で、その時間まで、夜からイートインコーナーのある鹿児島県ローカルコンビニ「エブリワン」で読んだ。
面白かった。短編であることで、余分なものを削ぎ落としている感じです。長編だと、どうしてもダラダラとしたどうでもいい部分が多いもんです(「蝉しぐれ」はそれがないけど)。
必殺剣を会得しているがために、余計な騒動に書き込まれる、一癖ある剣の達人たち。なんとも情けないヤツもいれば、そうでないヤツもいる。2時間ドラマの原作ミステリー小説を時代小説にしたような、そんな無敵のヒーローみたいなヤツらではない。それがなんとも面白い。
それぞれの短編はわりと短時間で読めるので、通勤電車で読むもよし、寝る前に読むもよし。
お気に入りなので、そのうち読み返す気がする。
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